プロレス佐野魂を主催するプロレスラー佐野直選手が中心となって、
2015年7月17日(金)に両国国技館でプロレス「佐野直万博」が開催されます。
(両国大会の主催は株式会社KAGIとのこと)
両国国技館は大相撲本場所が開催される会場で、
プロレスや格闘技イベントの開催も神聖さの印象があり、
国内で最も重要な会場の中のひとつとされている場所です。
その両国国技館で主にインディープロレス団体で活躍する選手達が、
プロレス興行をして試合をすることはどういった意味があるのでしょうか。
両国国技館でプロレス試合をするということは、
会場のキャパシティ以外の部分でも意識する点が多々あると思います。
当然ながら誰でも試合ができる会場ではないという部分と、
これまで培われてきた会場の歴史の重みを感じます。
プロレスが日本で始まったのは元力士でもあった力道山からによることもあり、
国技大相撲の開催される両国国技館は特別な会場とされています。
日本国内のメジャープロレス団体もビッグマッチ等で国技館をよく利用されており、
インディペンデントプロレスラーが中心の佐野魂所属メンバーが主に出場する
今回の佐野直万博両国大会は新しい価値観を投げかける大会になるかもしれません。
両国国技館のプロレス試合の歴史
両国国技館でのプロレス試合の歴史は深いです。
そもそも両国の前に蔵前国技館があり、
そこでは昭和の名勝負が多数繰り広げられました。
力道山VS木村政彦の昭和の巌流島決戦も蔵前国技館。
新日本プロレスの第1回IWGP優勝戦で
アントニオ猪木VSハルクホーガンが行われたのも蔵前国技館。
歴史的なアントニオ猪木の舌だし失神事件です。
アントニオ猪木VSアンドレザジャイアントの格闘技世界一決定戦や、
タイガーマスクVSダイナマイトキッド戦なども行われました。
この流れを受けて、両国に新しく1985年から新設された両国国技館でも
たくさんの歴史的なプロレス名勝負が行われています。
1985年3月の全日本プロレスの大会からはじまりました。
こういった歴史ある会場でプロレス試合をやることは、
レスラーにとっても観衆にとっても深い意味があることなのだと思います。
これまでの両国国技館での試合
これまで両国国技館で開催されたプロレスを、
個人的に印象に残っているものを羅列して考えてみたいと思います。
- 格闘探偵団バトラーツ「両国大会」
- DDTプロレスリング「両国ピーターパン」
- UWFインター「格闘技世界一決定戦」
僕も大会を見に行って強烈に覚えているバトラーツの両国大会。
少し前にアレクサンダー大塚選手がPRIDEでマルコファスに勝利して、
(このPRIDEも見にいってました)
勢いをつけて開催されてロードウォリアーズも出場。
個人的にはメインの石川選手vsボブバックランドの試合が昭和的で印象に残っています。
2009年にDDTがついに両国国技館進出した大会。
DDTは渋谷アトムで開催されていた頃に千葉さんとよく見に行っていました。
まさか時を経て両国大会を開催され、武道館、さいたまアリーナと躍進をされるとは。
とにかく凄すぎるプロレスに新しい価値観をもたらした団体だと思います。
1991年に開催された高田延彦VSトレバー・バービック戦が行われた大会。
UWFインターはその後どんどん大規模大会を打っていかれました。
などなど…
新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリングノアはもちろん、
DRAGON GATEや全日本女子プロレス等も利用されていました。
大切にされてきた会場なのがわかります。
土俵はなぜ女人禁制なのか?
相撲で利用される土俵は女人禁制とされています。
両国国技館の土俵は現在はエレベーター的に出し入れできるそうで、
土俵を地下にしまった状態にすることにより、
国技館のセンターに女性も立つことができるようになったそうです。
参照:両国国技館イベントでのキャパと座席表からプロレス佐野魂考察
なぜ土俵が女人禁制なのか?という点についてですが、
相撲自体が農業で豊作を祝うお祭りからはじめらたという由来があり、
その豊作の神様が女性なので、土俵に女性が入ると焼きもちを焼くから、
とのことです。
まぁ、近年は女相撲なども行われているので、
こういった部分は伝統的な部分で残っているものだと思います。
両国国技館は相撲の本拠地なので、当然この意識が受け継がれているのでしょう。
プロレス佐野直万博が国技館で開催される意味
プロレス佐野魂所属選手が中心となって開催される佐野直万博。
プロレス会場としても歴史と伝統がある両国国技館で開催されます。
参照:プロレス佐野魂(佐野直主催)両国国技館大会に園山檸檬選手出場
(園山檸檬も出場します)
両国国技館という神聖かつ歴史ある会場で開催することで、
インディペンデントでもしっかりと意識を持って活動している団体が、
「やればできる」ということを証明する大会になると思います。
プロレスは、体を使った闘いであると同時に、
観衆にメッセージを伝えて問題提起をするエンターテイメントです。
普段開催されている大会での会場規模から、
いきなり30倍以上のキャパシティアップさせることにより、
参加レスラー、関係者、オーディエンス全てに意味を再考させる機会にもなります。
これがいいのか、悪いのか?
ではその理由は何なのか?
色々な考え方と行動があると思います。
佐野直万博は、あえて挑戦することにより問題提起をしています。
その行為自体にも大きな意味があると思います。
意味の方向性は、この話題を共有する人それぞれの形でいいと思います。
しっかりと機会と会場と意識を大切にして、
7月17日を迎えていきたいと思います。
(記事中は一部敬称略で失礼しております)
プロレスを観たことはないのですが、何だか興味がわいてきました。
女性禁制なのですね。
とても奥深い世界だと思いました。